髪はなぜ傷む?【その1】
髪を綺麗に伸ばそうと思っても、毛先に枝毛ができたり、艶がなくなってきたり、色が茶色くなってきたり…
憧れのロングヘアーになる前に、諦めてカットしてしまっている方は多いのではないでしょうか?
パーマやカラーリングもやっていないのに、なぜかダメージが出てきてしまう事ってよくありますよね?
今回は、髪のダメージについて説明したいと思います。
髪は大きく分けて3層構造になっていて、体に例えると、骨・筋肉・皮膚のように分けられます。
まず、髪の芯になる部分を「メデュラ」
筋肉になる部分を「コルテックス」
表面の皮膚になる部分を「キューティクル」
と呼ばれています。
キューティクルは聞き覚えがあると思いますが、メデュラやコルテックスはあまり効き馴染みがないのではないでしょうか?
日本人女性の髪の太さは平均0.08mmで、断面は割と円形に近い形状ですが、欧米人の髪の太さは平均0.05mmで、断面は楕円形の方が多く、この断面の形状は、髪の「癖」につながり、断面が円形だと直毛(ストレート)傾向、楕円形だと癖毛になる傾向が見られます。
アジア系の方のイメージは「黒髪ストレート」、欧米人は「金髪ウェーブ」というイメージはあると思いますが、それは髪の形状や太さが関係しているんです。
ダメージはキューティクルから始まる
ヘアダメージ(髪の変化)には、「傷みによる変化」と「加齢による変化」があります。
まず「傷みによる変化」の最初のきっかけは、キューティクルのダメージ変化です。
キューティクルは、髪の表面を覆っている表皮部分の総称で、MEAと呼ばれる脂質で形成されたキューティクルの層が何層も重なって、髪内部のタンパク質(メデュラ・コルテックス)を守ってくれています。
このキューティクルが欠けたり、剥がれたりすると、髪内部のタンパク質や水分が流れ出し、乾燥や切れ毛などのダメージが発生するわけです。
ただ、キューティクルは案外頑丈で、ちょっとやそっとじゃ剥がれません。しかも日本人の髪質は、欧米人に比べると厚く硬めで、重なりが密になっています。
が、反面、欧米人に比べて日本人のキューティクルは大きく、剥がれやすいのでダメージの進行が早いんです。
ではキューティクルにダメージが加わる原因とは?
それは、髪の内部に薬品などを浸透させないといけない場合。
すなわち、パーマやカラーリングなどが原因になる事が多いという事です。
その他にも、シャンプーによる摩擦や就寝時の寝返り、ブラッシングやドライヤー・ヘアアイロンによる熱ダメージや紫外線など、水道水でさえダメージの原因になるのです。
パーマやカラーリングはさておき、髪を洗わないわけにはいきませんし、寝ないわけにもいきません。太陽に当たらないのも不可能ですよね。
髪は常にダメージリスクに晒されているのです!これはもうしょうがないんです!
強力な外壁を壊されたら、もうどうしようもない…
ダダ漏れです。
普通に生活しているだけで髪にダメージが加わるのなら、守り続けるしかないんです。
つづく